スペクターTonePumpプリアンプですが、調整にくせがありそうなので、仕様等を調べてみました。参考にしたのはMICHALIK BP-4の仕様です。
技術仕様として、電源は9V、消費電流は0.95mA、ゲイン+12dB(トリムで調整)、EQはベース+14dB~-4dB(55Hz)、トレブル+14dB~-12dB(6.5kHz)
トーンコントロールはBaxandallではないとのことです。(簡単に言うとゼロの時にフラットにならない感じ)それと40Hz未満は積極的にカットするシステムのようです。
以下のようなトーンコントロールになるようです。ベースをブーストすると55Hz付近が急激に上がるようです。ベースのカットは-4dBしかありませんが、カットというか低音全体が緩やかに下がるようです。トレブルをブーストすると6.5kHz付近が緩やかに上がるようです。トレブルのカットも高音全体が緩やかに下がるようです。トレブルとベースをカットすると300Hz付近が少し上がっているようです。実際に音を出して確認してみました。
以下はA弦を弾いている時の簡易スペクトラムアナライザです(CUBASE AI使用)。
TonePumpはセンタークリックがないので、およその位置で±0dBを狙ったところをセンターとしました。グレーのグラフが仮センターです。
①トレブル=14dB、ベース=14dB
低音は35Hz以下はあまり上がらず、50~100Hzあたりがブーストされていて、180Hz~400Hzあたりはあまり変わらず、高音は500Hz以上は全体にブーストされています。
②トレブル=-12dB、ベース=-4dB
低音はカット方向が-4dBしかないのであまり変わりませんが、35Hz以下が少し下がっているようです。誤差かもしれませんが500Hzあたりが少し上がっています。高音は800Hz以上は全体にカットされていて5kHzより上がなくなっています。
③トレブル=-12dB、ベース=+14dB
低音部分は50~100Hzあたりがブーストされていて、180Hz~400Hzあたりはあまり変わらず、高音は800Hz以上は全体にカットされています。500Hzあたりは上がっているようです。
④トレブル=+14、ベース=-4dB
低音部分は-4dBなのでほぼ変化なし。180Hz~400Hzあたりもあまり変わらず、高音は800Hz以上は全体にブーストされていて10kHz以上も出ています。
まとめとして、低音側はカットはほとんどなくて50Hz~100Hzあたりがブーストされる。高音側は800Hz以上が全体的にブースト&カットされる。200Hz~300HzあたりはEQの影響をあまり受けない。高音側をカットすると500Hz付近がややブーストされているように見える。
なんとなくEQの傾向がわかってきたので、以下の順番で実際に好みのトーンに調整法してみました。
1ベース・トレブル・ゲイン全てMAX
2ややクリップする(ピークを超えて音が歪む)くらいを狙ってゲインを下げる
3低音のもこもこ感や響きすぎる低音を自分の好みのところまで下げる
4高音のキンキン感を自分の好みところまで下げる
5最後に微調整
以上の様にして自分好みのトーンが作れるようになりました。
※追記:トーンパンプはベースのトーンポッドが10kのCカーブ、トレブルが100kのAカーブを使っているので、ベースは最低から急に上がって真ん中から緩やかになる特性なので、微調整が難しいと思っていました。トレブルは逆に真ん中過ぎてから急に上がるので、特性を知る前は少し混乱しました。おそらく、ベースは真ん中過ぎたあたりでの微調整が出来るようにCカーブを選んでいて、トレブルは絞り気味のところで微調整出来るようにAカーブを選んでいるのかもしれないと思いました。
本日も最後まで見てくださりありがとうございます。
スペクトラムアナライザーは↓に付属しているCUBASE AIの中のものを使いました。
Steinberg スタインバーグ USB2.0 24bit/192kHz オーディオインターフェース UR12
スペクターレジェンドはゲイントリムのないTonePumpJrのようです。
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